リニアその22

補償の話、もう少し。

 

質問者で「原状復帰かそれ以外もあるのか」というのがあった。

これは、なかなか聞きにくい問題ではある。金銭的要求前提にも聞こえるから。

しかし当事者からみたら重要な問題ではあろう。

 

車などでは、購入して不都合があっても「新車に代えてくれる」ということは一般的にしない。

「直るまで直す」というのが基本的方針。実際に乗ってしまっている以上、その人の使用法にも問題がある、という意味なのか、この方針は受け入れられているよう。

もちろん購入者から見たら、欠陥商品を売られた、という不満を残る。

難しい問題ではある。

 

しかし、リニア工事での住宅損壊などの被害に関してはどうなのだろう。

こちらには全く落ち度はないし、もちろん何かを購入したり頼んだりしたわけでもない。

全くの100%の被害者。こういった状況で、原状復帰、ですむものだろうか。

 

例えば、工事の間はホテル住まい、ということもあるだろうし、住居が工事に関わるなど被害者には様々な負担がかかるだろう。そういった面への補償はどうなるのか。

 

また、自宅前が陥没して通常生活に影響が出た、ということもあるだろう。こういった場合はどうなるのか。

 

様々なケースがあるので、工事側は「ケースバイケースで対応する」とぐらいしか事前には言えないであろうが、それならば「慰謝料的な補償で対応」と事前に住民側は確認しておく必要があるのではないか。

 

法的な問題が関連するのならば、住民側も事前にまとまって交渉しておくべき、という必要も出てくる。

 

補償に関しては複雑な問題が発生してくる、という例であろう。